45 薬剤師あるある(2)
患者さんの反応もそれぞれ
薬剤師は処方箋をいただいてから、薬の量や選択に間違いがないかどうか調べてから、服薬指導(薬の効果や、服用方法などを説明する)をするのですが、患者さんの反応も人それぞれです。
こちらの説明をしっかり聞いて、時々あいづちをうったり、質問したりしてくれる患者さんは、こちらとしてもとてもやりやすく、しっかり説明できるので、そういう方はコンプライアンス(薬剤規定どおりに服薬すること)が良いと期待できます。
そうすれば、アドヒアランス(治療や服薬に対して患者が積極的に関わり、その決定に沿った治療を受けること)が良くなり、治療効果が期待できます。
薬の知識を知ることはもちろん大事ですが、服用方法を間違えると全く効果がなくなってしまう薬や副作用が強く出てしまう薬などがあります。
食前に服用とあるのに食後に服用してしまうと、食事の影響を受けて効果がなくなる場合があります。
また、食後の薬を空腹時に服用してしまうと、副作用を起こす可能性がある薬もあります。
患者さんの中には、良くこちらの話を聞かないで帰ってしまう方もいます。
「・・・・」 無反応の方。わかったのかどうか判断ができません。
「いいから、さっさとくれよ!」 こちらの話を全く受け付けません。
「わかっているから、説明はなしにして!」 本当にわかっているのか判断できません。
「先生から聞いているから、使い方はわかっている」 本当にわかっているの?
このような患者さんは注意して、次に来局した時に再度確認しています。
「あの吸入器、壊れているから取り換えて!」と来局する方がいます。
そういう方は、だいたいこちらの説明を聞いていない方が多いです。
ものによって使い方が全然違うこともあり、使用方法をしっかりわかってから使用しないと、壊れてしまったり、薬剤が出なくなってしまうものもあります。
「自己注射がうてない!これ壊れている!」と来局される方がいます。
もちろんその注射器が不良品である可能性もありますが、うち方が正しくない場合の方が圧倒的に多いです。
本人は毎日うっているのだから間違いがあるわけないと思われているでしょうが、まだまだ自己注射のうち方は難しいです。
一番困るのが、麻薬です。
患者さんにとっては、今すぐ使いたいと思われるのが当然です。
在庫のある麻薬ならすぐ調剤できますが、ない薬の場合、1日または2日入ってくるのにかかってしまいます。
まだまだこの配送システムには問題がありますが、それだけ取扱いに注意しなくてはならない薬だからです。
がんの末期など、自宅で過ごしたい、自宅で看てあげたい、と思われる方が多くなっている中、それにブレーキをかけるようで心苦しいです。
最期はどこで迎えたい?
私もできることなら、最期は自宅で過ごしたいと思っています。
居宅訪問医療が進んでくれることを切に望んでいますが、やはり自然な最期を迎えたいと思っています。
延命治療(無駄な点滴や遺漏など)はしないでほしいです。
ただ痛みだけを緩和してくれればいいと思っています。
ところが、自宅で看取るということは、意外と難しいのです。
在宅のお医者さんも、看護師さんも、24時間いつでもいらしてくださいますし、緩和ケアもできますが、問題は、本人がどうしても自宅で、と望んでいても、家族が最後まで看取る覚悟があるかどうかです。
口では本人の希望通りにといっていても誰か一人でも、
「もう見ていられない、可愛そうだから病院に連れて行って!」
と言えば、家族で説得しない限り、医者も看護師もケアマネもそれを止めることはできません。
昔は入院できなかったからなのか、自宅で看取るのが当たり前でしたが、現在では、本人が自宅を望んでいるにもかかわらず、病院などの医療機関や介護施設が圧倒的に多いです。
やはり家族の声が聞こえる自宅が一番リラックスできると思っています。
皆さんはどこで最期を迎えたいですか?
自宅?病院?
今日も1日前向きに!!