8 がんと闘うか??
がんは闘える病気
私はどんな副作用が出ても治療を続ける覚悟でした。
現在乳がんは闘える病気と言われています。
実際抗がん剤の効果があり、副作用も少ない分子標的薬も多くあります。
これらの薬を使用すれば、ステージ4の場合、根治はできなくても延命(ここでは普通の生活ができるための)することができます。
もちろんステージ1では根治ができます。
がんと告知されて、抗がん剤を拒否する人がいます。
身体が弱い人、薬に弱い人、副作用が心配な人などさまざまな理由が考えられます。
前回も書きましたように、エビデンスに基づいた標準治療(手術・抗がん剤・放射線・ホルモン療法)はできるなら、やった方がいいと私は思います。
抗がん剤は毒以外の何物でもない!といった考え方もあるのは承知しています。
副作用の大小はあるものの、がんに効果があることがわかっている薬ですから、まずはやってほしいと思います。
間違っても標準治療を拒否して、標準外治療(代替療法)を選択したり、標準治療を途中でやめて標準外治療に切り替えたり、標準外治療をやってみたものの結果が芳しくないので、標準治療をあとからやるようなことはやめた方が良いと考えています。
標準治療以外はすべてダメ?
もちろん標準治療のほかにも公的医療保険が適用される代替治療法があります。
温熱療法や免疫療法です。
特に免疫療法は免疫細胞ががん細胞を攻撃するメカニズムが明らかにされ、正常細胞に影響なく、がん細胞を攻撃するという特異的がん免疫療法が脚光を浴びています。
現在の免疫療法は、体全体の免疫の活性化しかできなかった非特異的がん免疫療法※1から、がん細胞に特化して免疫力を高め、より効率的にがんに作用する特異的がん免疫療法※2です。
※1非特異的がん免疫療法の中には免疫チェックポイント阻害剤(現在注目されている)があり、その代表薬はオプジーボで、すでに保険対象になりました。
免疫チェックポイント阻害剤とは、がん細胞による免疫抑制の作用を解除することで、免疫力を高めようとする治療法で、高い腫瘍縮小効果も報告されています。
またエビデンスに乏しいので保険対象にはなっていませんが、丸山ワクチンもあります。
※2特異的がん免疫療法とはがん細胞の中の敵(抗原)の目印を見分けて、ピンポイントでやっつけようという治療法で、がんワクチン治療、がんペプチドワクチン療法があります。
がん細胞だけをやっつけるので、副作用が少ないのがメリットでさらなる研究が進められています。
免疫療法は治療の個人差(個人の免疫力の差)も多く、他の治療と併用したりするなど、患者さんに合わせた個別化治療が期待されています。
今後は現在の標準治療がこれらに取って代わることもあるでしょうが、今はやはり現在の標準治療を受けてからこれらを考えるのはどうでしょうか。
ステージ4の場合、手術・放射線はやってもやらなくても良かったのですが、私は自分ですべてすると決めました。
今の標準治療を受けたことがよかったかどうかは、私が元気でいることで証明されることを祈っています。
では今日も1日前向きに行きましょう。