98 独学のすゝめ
自分の頭で考える習慣を
身につけましょう
独学?
と聞くと、みなさんはどんなことを想像するでしょうか?
英語では、"self-taught"
先達者の指導を仰ぐことなく独力で目標をたてて習熟しようとする学習方法、能力開発の方法のこと。
私は独学で~をマスターした、独学で~のプロになった、という話を聞くと、その人に興味がわきます。というのも、すごいヒト!と思うと同時に、きっと今までにない新しい分野を切り開いたヒトかも?と想像するのです。
何をするのも、基本が大切だと思っています。
そのために義務教育があるし、基礎の運動や勉強の積み重ねがあるのだと思います。
ではなぜ基本が大事なのでしょうか?
私は、基本を持っていないと、周りに振り回される恐れがあるからだと思っています。
人間は弱い生き物です。
他人の意見に振り回されたり、すぐにおいしい話に乗ってしまったり、詐欺にあったりします。
そんな時、冷静になって、基本に戻ってみるのです。
そのためには、自分の頭で考える習慣を身につけておくことが大事です。
物事を本質的に理解し、論理的に思考を展開するためには、
①何が正しいのか定義を見直す
知識が増えると、なぜ?と自問自答することが少なくなり、頭を使わなくなる傾向があります。自分が知っていると思いこんでいるだけで、実は知らないことに気づき、自分の頭で考えて定義を見直すことが一番大事だと思います。
物事の本質は、わかっているようでわかっていないことが多く、いつも本質に戻って考える習慣を付けたいと思っています。
②本質を理解し、発想を拡散する
人間はどうしても自分中心にものを見、考えがちです。
知識が増えて、関心が深くなると、それだけ利害関係を持つことになり、精神的にも自由度が低下します。本質に戻ると、自由奔放にものを考えることができます。心の出家ですね。
③ロジカルに推測する
紙に書いて頭の中を整理するのがいいと思います。
論理的な思考は書くことで安易になるのではないでしょうか?
そして何度も書き直して思考を深くしていけるのではないでしょうか。
独学のメリットは?
①お金がかからない。
②成長スピードが速い。
③すべて自分で計画し、実行しなければならいので、主体性が身につく。
独学のデメリットは?
①持続しない。モチベーションを維持するのが難しい。
②成長スピードが遅い。
③孤独。偏ってしまう恐れがある。
何かを達成するには、それまでどんな勉強を積み重ねてきたかが、問われます。
要するに、勉強に必要な「質」と「量」です。
考えてみてください。
質の高さを求めるためには、どれだけの量をこなさなければならないか?
人の見ていないところでの量の積み重ねがものを言うのです。
自分のできない部分を何度もやり直し、どこがダメなのかを理解して、どうすればできるようになるかを考える作業が必要です。
これこそが独学です。
独学は極めて学習効率が高いのです。
必要のない部分は飛ばして、理解が弱い箇所や重要な部分に時間をかけることができます。
100%自分の理解度や能力にマッチした学習方法です。
しかし、独学だけでは成長できないのです。
独学は勉強の一部で、基礎となるもの(常識)に独学を取り入れることで飛躍的に成長できるのだと思います。
また、最初からオリジナリティを考えるあまりに、どこから何を勉強してよいかわからない人が多いと思います。
オリジナリティは、「斬新で奇抜なもの」「いままでになかったものであるべき」と思いがちですが、それは誤解のようです。
そのようなアイデアがひらめくことはほとんどといってないし、まったく新しいアイデアだと思ったとしても、すでにどこかの誰かが思いついているものです。
先で述べたように、オリジナリティはたくさんの「量」の結果出てくるものです。
真似し、学び、実行し、失敗し、チューニングしてリトライする試行錯誤のプロセスで、おのずとあらわれてくるのです。
忙しい人ほど頭がよく働くようになるのはなぜでしょうか?
それは何足ものわらじを履くことで、休み休みやることになり、その休みの間に忘却することができるからです。
忘却することで、新たに思考することができるからです。
あまり一生懸命しない方がいい。休むことでパフォーマンスが上がるのは事実です。
「先生と言われるほどのバカ」という言葉があるように、一途に頑張る人ほど変で、多少わき道にそれる人のほうが人生を豊かにできるのでしょう。
では今日も1日前向きに!!