30 東京というところ(8)
社会の構造を変える
巨大化したこの東京という都市を、どうすれば住みやすい街に変えることができるのでしょう。
どうも社会の構造を変える事がカギになるような気がしてきました。
まずは女性の社会進出をもっと向上させなくてはなりません。
女性の先人たちは、子育てしながら、一生懸命仕事を続けてきた人たちです。
夫の助けも今ほどなかっただろうし、それは大変な苦労をしてきたと思います。
令和元年(ずいぶん古いものしかない!!)の日本の女性の労働力率(15歳以上人口に占める労働力人口 の割合)は、53.3%(男性71.4%)でしたが、正規・非正規を問わなければ、現在はもう少し多くなっていると想像できます。
では、女性の社会進出(かつて男性が中心であった社会において、女性の社会的な活躍が増えていること)はどう推移しているのでしょう。
常用労働者100人以上を雇用する企業の労働者における「階級別役職者に占める女性の割合」は係長・課長・部長ひっくるめて、1989年に7、9%から2015年に30%になっています。
役員では2012年に1.6%だったのが2019年には5.2%になっています。
ところが、世界に目を向けると、2017年の女性役員割合は、
アメリカ:約22%
ドイツ:約32%
フランス:約43%
日本はずいぶん低いことがわかります。
女性の正社員は子育て前は41.8%だったのに、子育て期は25.9%になっていて、再就職する場合、正規雇用は難しいことがわかります。
これでは安心して子育てをすることができないのが現状です。
政府の取り組みとして、
育児休業制度:子どもが1歳(最長で2歳)に達するまで、育児休業を取得できるという制度があり、他にも以下のような制度があります。
- 短時間勤務の受入(休業を取得する本人が望む場合)
- 子の看護休暇制度の取得
- 時間外労働の制限
- 転勤についての配慮
- 不利益取扱いの禁止
ところが、現状はなかなかこれらの制度を取得しづらい環境のままです。
社会構造を変えるには、女性がカギになることは確かです。
男性も女性も無意識の偏り(Unconscious Bias)を是正するよう努力してほしいと思います。
社会情勢も女性の社会進出を後押ししてくれる方向に動いています。
頑張っている女性たちがいます。
では、今日も1日前向きに。