一寸先はヤミがいい

〜薬剤師ガンサバイバー 今日も前向きに〜

96 自己肯定感

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内閣府
H26度版 子ども・若者白書

 

日本の若者は諸外国と比べて,自己を肯定的に捉えている者の割合が低く,自分に誇りを持っている者の割合も低い。

 

www8.cao.go.jp

 

自分自身に満足している者の割合は5割弱、自分には長所があると思っている者の割合は7割弱で、いずれも諸外国と比べて日本が最も低い。

年齢階級別にみると、特に10代後半から20代前半にかけて、諸外国との差が大きいという結果です。

 

H26の調査というのも古すぎる感はあるものの、日本人はどうして低いのでしょう?

 

この調査では、

  • 自分に満足している
  • 私は価値のある人間だと思う
  • 自分はダメな人間だと思うことがある

という項目で測られています。

 

欧米人は大人も子供も、①②はほとんど肯定し、③は多くが否定しています。

日本人はこの逆で、①②を肯定するのは半数以下、③は多くが肯定しています。

 

これはまさしく文化の違いだと思うのです。

 

日本人の保護者に、子供がどう育ってほしいか?と問うと、ほとんどの保護者は、

他人に共感することができて、他人への気配りができる、協調性のある子に育ってほしい

と答えました。

日本では、情緒が安定した、温和で素直な子供が、良い子、とみなされていました。

現代はずいぶんこの考え方も変化してきていますが・・・。

 

欧米、特に米国では、積極的で自己主張の強い子どもが良い子とみなされて、幼いころから、自分に自信を持ち、他人に負けないように自己主張するように育てられます。

 

良い子の条件:

日本人・・・思いやりがあり、自分勝手な言動や行動を控え、協調性のある子

欧米人・・・自分に自信を持ち、自己主張のできる子

 

欧米社会では、強烈な自己主張をして、自信満々に振る舞い、自分の手で奪い取らなければ、生きていけない競争社会、つまり奪い合いの社会なのだと思います。

 

日本社会では、思いやりを持って人に対することが重んじられ、相手の気持ちを配慮し、自己主張を控え、自慢したり、自信満々に振る舞ったりすることは、はしたないとみなされ、お陰様の精神で、前回のブログのように、「皆様のお陰で仕事をさせていただいております。」という譲り合いの社会なのだと思うのです。

 

prtimes.jp

 

自分に満足している、自分は価値のある人間だと思うという項目には、日本人なら、もし自分に自信があると思っていても、〇はしないだろうと思います。

〇をしないことで、自己肯定感が低い!!と結論付けられては困ります。

自己肯定感のある人でも、日本人なら、まだ反省点がたくさんあり、前向きに進化して行こうと思っている人はたくさんいると思います。

本当の日本人の良さを図る項目は何でしょうか?

 

私はこういう日本人が好きです。

現代社会では、米国の資本主義に踊らされて、本来の日本人の良さを忘れかけてしまっています。

私たち日本人は、譲り合いでうまくやっていたのですから。

 

能ある鷹は爪(を)隠す:実力のある者ほど、それを表面に現さない

 

ということわざにもあるように、自己主張をする、相手を蹴落とす、相手から奪い取る、といった言動や行為は日本人社会になじまないと思います。

社会が変化するのは当然のことですが、日本になじむ社会に変化していくべきだと思っています。

みんなで日本の良さに自信を持って、社会を作っていってもらいたいと思うばかりです。

 

日本の自国肯定感をどんどんあげましょう!!

この白書の中でもう1つ気になる点は、日本の若者は諸外国と比べて、悲しい、ゆううつだと感じている者の割合が高いことです。

これが単純に自殺者が多い、ということではないことは明らかです。

アメリカでは、ティーンエージャーの自殺者数が急激に上昇しているからです。

 

ですが、悲しい、憂鬱だと感じている子供が多いことは、決して良いことではありません。

これが自己肯定感と直接つながりがあるかどうかはわかりませんが、日本の若者は諸外国と比べて、自分の将来に明るい希望を持っていない、という結果も出ているので、これは私たち大人が作ってきた社会が、子どもたちにとって明るく、楽しいものではないということにほかなりません。

 

子どもたちのためにも、日本人が誇れる、希望の持てる

社会を作っていかなければならないと思います。

 

では、今日も1日前向きに!!