一寸先はヤミがいい

〜薬剤師ガンサバイバー 今日も前向きに〜

63 里親制度を知る

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里親制度の種類

里親とは、さまざまな事情により自分の家族と暮らすことができない子供を、一時的または継続的に預かり、育てる人のことです。

 

養育里親:養育里親は原則として0歳~18歳まで(進学しなかった場合は中学卒業まで)の要保護児童を一定期間養育する里親です。必要な場合には、20歳未満まで措置延長できることとされています。

※地域によって呼び方や仕組みが異なります。東京都では「養育家庭」と呼ぶそうです。

専門里親:虐待を受けた子ども、非行の問題を有する子ども、知的・身体・精神に障がいがある子どもで、専門里親として委託することが適当だと認められる時に養育します。別途要件や研修があります。)

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特別養子縁組里親:原則15歳未満の養子となるお子さんの実親(生みの親)との法的な親子関係を解消し、実の子と同じ親子関係を結ぶ制度です。

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季節/週末里親:子どもをずっと育てるのは難しいけど、お正月や長期休みの、週末などに数日~1週間程度、子どもを家に迎える里親です。

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fosteringmark.com

npojcsa.com

www.nippon-foundation.or.jp

 

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里親手当 (月額)

1人目 / 8万6000円

2人目以降 / 4万3000円

 

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生活費 (月額)

乳児 / 5万8570円 

乳児以外 / 5万800円

                   

医療費も教育費も支給されるから安心!

 

里親委託で一番必要なのが、子育て経験よりも愛です。

里親委託に必要な知識は研修で身につけることができます。

特別な資格不要・借家でもOK・共働きOK・いつでもサポートしてくれます。

 

手続きはこのように進みます。

STEP1相談児童相談所に相談します。 里親制度について詳しく説明してもらう。

STEP2研修・家庭訪問:里親制度や子どもの権利擁護について学び、乳児院などで実習も行います。

STEP3登録都道府県の審査を経て、里親登録となります。

STEP4子どもとの出会い:子どもの紹介を受けて面会し、外出や数日間の宿泊などで交流します。

GOAL里親委託

 

日本における要保護児童のうち里親委託児童の占める割合は12%とお世辞にも高い割合とはいえない状況です。

その一方で、諸外国の割合は50%から80と半数以上が里親委託によるものです。 同様に日本の特別養子縁組の成立割合も諸外国と比較するとあまり高くありません。2021/02/13

 

なぜ日本は諸外国に比べて少ないのでしょう?

 

  1. 制度を知ってもらうための努力が足りない。認知度が低い。
  2. 親権よりも子ども権利が弱い
  3. 社会的養育(家庭的養育と施設養育)のもとにある子どもの絶対数が多いためその分解決すべき課題が多数あること、虐待件数が非常に増えていることもあり全国的に見ても社会的養育に関しての取り組みが遅れている
  4. 「実親の承諾」が得にくい。自分では育てられない、でも子どもを手放すのはイヤといった理由が考えられます。

 

日本で里親の制度が始まったのは、1948年(昭和23年)10月4日のこと。

それを記念してこの日を「里親の日」とし、10月、11月を「里親月間」と定めて、さまざまなイベントが開かれるようになりました。

その中で注目したいのが、各自治体が開いている養育里親の「体験発表会」です。

この発表会では、実際に里親を経験された方のリアルな話を聞くことができます。

どのような思いで里親になったのか、初めて里子と会ったときの気持ち、家庭に入ってきてからの子どもの成長、感謝されたときの喜びなど。

辛いこと、苦しいこと、それに勝る楽しいこと、嬉しいことなど、里親としての悲喜こもごもを実体験にもとづいて語ってくださいます。

 

赤毛のアン」を読んだ方も多いと思いますが、欧米では孤児院から農家や商家が働き手として子どもを引き取ることは普通のことでした。

キリスト教の隣人愛や子どもは神からの預かりものという信仰のもと、子どものいない里親は子どもを労働力として引き取り、相性や条件が揃えば養子にするのが普通でした。

日本も戦前や戦後の一時期、戦災孤児があふれた頃は、里親が多くの行き場のない孤児を救いました。

 

不幸な事情から児童養護施設に入っている子どもも、皆将来、健全に育って社会の一員として活躍してほしいと思っています。

そのためにも、普通の家庭のように、心身傷ついた子どもは安定して依存欲求が満たされることが必要です。

施設では保育士や相談員を24時間、1ケ月、1年独占することはできないのですから。

 

私は日ごろから、10歳までの教育が大事だと思っているのですが、それは親の愛情です。

生まれてくる子どもに罪はありません。親の愛情のもとで、安心して生活ができることが健全な人間を作るうえで最も大切だと思っています。

 

親のほうも子どもによって成長させられます。

一人でも不幸な子どもを作らないために、この里親制度を良く理解し、勇気をもって里親になりましょう。

生みの親を忘れることはできないでしょうが、育ての親との笑ったり、泣いたり、怒ったりした日々は決して消えることのないお互いの歴史です。絆です。

 

www.pref.osaka.lg.jp

 

では今日も1日前向きに!!