31 SDGs(エス・ディージーズ)
SDGsとは?
最近よく耳にするこの言葉ですが、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
2015年の国際サミットで、「誰も置き去りにしない世界」を目指して、17の目標(それぞれにターゲットがある)を2016年から2030年の15年間で達成していこうと、採択されました。当初はほとんど注目されなかったようです。
その後2017年のダボス会議で「SDGsに取り組むことで12兆を超える経済価値と、3億8,000万人に雇用が創出される」という推計が発表されて、日本企業は、これに驚いて「SDGsへ取り組もう!」と、関心を持つようになった経緯があります。
企業は、これに取り組んでいなければ「社会的責任を果たす意欲がない」と、マイナスイメージを与えてしまう可能性があるため、このところ急に私たちが目にするようになったのです。
しかも、これには定期的なモニタリングがあり、日本は「SDGs日本モデル」を世界へ発信し、定期的な報告が義務化されました。
SDGsの世界の流れ、達成状況は、1位はデンマークで達成率が85.2%に対して、日本は15位で達成率が78.9%。
上位10か国は、すべて欧州の国です。その理由は、欧州企業の理解度が高いからだそうです。
ですが、達成率が高いからと言って、17の目標全てが達成できているわけではないようです。
前回の女性の社会進出についてですが、目標の1つに「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う」があり、政府も、男性が育児を積極的に行う「イクメンプロジェクト」や社会に積極的に参加できるよう「女性応援ポータルサイト」の設立など、女性が社会進出できるような対策を行っていて、更なる対策に期待しているところです。
Society(ソサエティー)5.0
一部上場企業の7割が加盟していて経済界でもっとも影響力がある経団連が、ビジネスの力を使ってSDGsを実現していこう、というものです。
これまでは企業はどちらかと言えば、儲けたお金の一部、余ったお金を使って社会に良いことをやろう、という発想だったものが、SDGsでは本業を通じて儲けながら世界を変えていこう、という発想の大きな変換があります。
ビジネスの力、お金の力を使って世界を変えていこうという現れでもありSDGsの可能性を感じる部分になるのです。
Society(ソサエティー)5.0とは、以下で表現されています。
狩猟社会(Society1.0)
農耕社会(Society 2.0)
工業社会(Society 3.0)
情報社会(Society 4.0)
超スマート社会(Society 5.0)
超スマート社会とは?
Society 5.0(超スマート社会)とは、「サイバー空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する“人間中心の社会”」と定義されています。
必要なもの・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会のさまざまなニーズにきめ細かに対応でき、あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、言語といったさまざまな違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会のことです。
つまり、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、ビッグデータなどの最新ICT(情報通信技術)に関する研究開発を進め、それらをベースにして未来の社会が求める新しいサービスを生みだすことが目的です。
超スマート社会はメリットばかりでなく、デメリットもあります。
- セキュリティの問題:持続性のあるセキュリティシステムをどのように実装すべきか。
- 人材不足の問題:IoT技術に精通したエンジニア不足。
- プライバシーの問題:プライバシーをどう守っていくのか。
- 電波の問題:電波の混戦で正常に接続できなかったり、誤作動が起きる可能性。
- 電力供給の問題:消費電力が増大し、電力供給をどうするか。
今、社会は劇的に変化しようとしています。
あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、言語といったさまざまな違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会を目指すなら、特に高齢者や弱者が幸せに暮らせる社会を目指してほしいと切に願っています。
では今日も1日前向きに!!