一寸先はヤミがいい

〜薬剤師ガンサバイバー 今日も前向きに〜

97 薬剤師あるある(17) パレオダイエット

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現代人は糖分を取りすぎている

私は自動車の運転が大好きです。

旅行はなるべく運転して行くのですが、睡魔との戦いが常にあります。

特に昼食後にそれは来ます。

なぜ昼食後に睡魔に襲われるのでしょうか?

それは血液がお腹に集中して、頭に行かないからではありません。

 

炭水化物(糖質)や甘い物を多く摂ると、血糖値が急激に上昇します。

上昇した血糖値を下げるために、膵臓からインシュリンが出ます。

血液中の糖は、エネルギーに変わったり、脂肪として貯えられたりするので、血液中から糖がどんどんなくなり、血糖値は急激に下がります。

脳はエネルギーを一番使う場所なので、血糖値が急激に下がると脳の中でエネルギー不足になり、眠くなります。

 

では眠くならないためにはどうしたらいいのでしょう?

 

急激な血糖値上昇を避けることです。

以下のようなことを心がけることで、私も昼食後の睡魔に襲われることがなくなりました。

 

  • ベジファースト

ベジタブルファーストです。最初に野菜を食べることで糖質の吸収を穏やかにします。

 

  • セカンドミール効果

トロント大学ジェンキンス博士が1982年に発表した理論で、1日のなかで最初に食べた食事の内容が、2回目の食事における食後の血糖値に影響を及ぼすというものです。朝食で食物繊維の豊富な食品を食べると、昼食時の血糖値の上昇をコントロールできると言います。

 

  • 炭水化物を避ける

炭水化物を摂ってはいけないというものではありません。麺類や丼ものは急激な血糖値の上昇を引き起こすので、炭水化物よりも、食物繊維を含むもの、たんぱく質の多いものを摂りましょう。

 

  • 間食を利用する

昼食前にナッツやドライフルーツ、豆乳や野菜ジュースなど糖分控えめのドリンクを飲むことで、血糖値の上昇を抑えることができます。

 

と食事の仕方を説明しましたが、現代人は糖分を摂取しすぎだと思います。

昔のように肉体労働をすることもなくなり、いろいろな事が楽にできるようになりました。

特にオフィスワークは断然座っていることが多く、運動不足です。

 

www.yomeishu.co.jp

 

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パレオダイエット

最近、旧石器時代の食事(パレオダイエットまたは原始人食)が健康に良いと話題になっています。

農耕が始まる以前の狩猟採集時代の食事で、肉を中心にした食事です。

 

パレオダイエットは旧石器時代の食事に立ち返ることを念頭に置き、農耕や牧畜に頼らず、日常的に簡単に入手できる魚介類、鳥類、小動物、昆虫、卵、野菜、キノコなどの菌類、根菜、ナッツ類などを中心とし、旧石器時代には、自然界から容易に入手できなかった穀物、豆類、乳製品、芋類、食塩、砂糖、加工油は原則的には避けるものです。

 

  • 加工食品・調味料は避ける

良質なたんぱく質・炭水化物・脂質をまんべんなく摂ることが大事です。

カロリー計算は必要ありません。

とてもシンプルです。

 

良質なたんぱく質:鶏・牛・豚・羊の肉類や卵・魚介類などの動物性のたんぱく質ですが、豆腐は避けてください。

 

良質な炭水化物:野菜・果物から摂取できます。特にいも類・かぼちゃからは多くの耐水化物が摂れます。

 

お米は少量なら許容範囲ですが、糖分が非常に多いので少量に控えた方がいいです。

パンやパスタはグルテンが含まれているので、内臓に炎症を起こす可能性があるので避けましょう。

 

良質な脂質:アボカド・ココナッツオイル・オリーブオイル・アーモンドなのどナッツ類や肉類から摂れる脂質です。

サラダオイルやごま油などのオメガ6脂肪酸は積極的に摂取しないようにしましょう。

 

  • シンプルな調理法(料理に手間をかけすぎない)

旧石器時代の食事法なので、手間はかかりません。

毎日手軽に調理することがポイントです。

 

シーソルト・スパイスやハーブなどの自然な調味料を使用して、焼く・煮る・蒸す・炒めるなど、ごく普通の調理を行います。

食材はスーパーで買えるもので十分です。

 

  • チートDAYを作る

チートDAYとは、何を食べても良い日のことで、パレオダイエットを完璧に行うのではなく、約80%程度の割合で行うことがポイントです。

週に1日か2日、何を食べても良い日を作り、ストレスをためることなくパレオダイエットを実践できると思います。

 

 

パレオダイエットで人間は健康になれるのか?

 

旧石器時代の人類の生活を想像してみてください。

野生の動物を毎日捕まえることは、相当困難だったと思われます。

毎日食べていたとはどうしても考えられません。

では、毎日何を食べていたのでしょうか?

多分野菜だったのではないでしょうか?

一説によると、10万年前からいも類だけでなく、穀物も食べていたという可能性があるとのことです。

その上、運動量は現代の人々からは想像できないほど多かったに違いありませんから、糖分を多量に摂取していたとしても、糖尿病や心臓病になることもなかったのではないかと推測されます。

 

人類は長い時間をかけて、生き延びるために多様な環境に適応できる能力を身に着けてきたのではないでしょうか。

 

食物を保存するための調理方法を考え、様々な食物を組み合わせて、健康的で多彩な食習慣を生み出してきたのだと思います。

 

調理することを覚え、食物を細かく砕いて火を使って調理すれば消化しやすくなるし、生で食べるよりも胃腸の負担が軽減されて、余ったエネルギーを脳の活動に回せることを覚えたのです。

 

人口が増えたことに寄って、食料需給はどんどん増大し、生で食べるだけでは生き延びられなくなり、調理された、高カロリーの食品に依存するように進化してきたのです。

高度に加工された食品はカロリーが高いのです。

 

1日の摂取カロリーが消費カロリーを上回る人が増えてきたことは、人類始まって以来です。

 

加工食品を多く食べることが、肥満や生活習慣病の増加につながっているのです。

 

地元産の野菜や果物をもっと食べて、少量の肉と魚、全粒の穀物を摂取し、1日1時間は運動するという生活習慣をみんなが実践できれば、健康にも、地球環境にもよいと思うのです。

 

人間の欲は果てしなく、おいしいものを作り続けますが、1日の摂取カロリーが消費カロリーを上回ることがいけないのです!!

欲に負けずにこのバランスを守っていきましょう。

 

それにしても東京は食べるものが過剰だと思いませんか?

 

では、今日も1日前向きに!!