一寸先はヤミがいい

〜薬剤師ガンサバイバー 今日も前向きに〜

5 注射(ランマーク)開始

 

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骨粗しょう症について

転移した骨への治療 

 

今までの抗がん剤は転移した骨にも効果があったようで、画像でははっきりとはわからないのですが、骨の状態は当初のままで、増殖していないとのことでした。

骨への転移はとても判断が難しいそうです。 

 

代謝回転と言って破骨(骨吸収)と形成のバランスがうまくいっているといいのですが、私の場合は、がん細胞が破骨に傾き、骨形成が追いつかないため、骨はどんどん壊れていくのです。

そこで、骨吸収抑制薬としてランマークの注射をすることになりました。 

最初は4週間ごとで2019/9/30に開始しました。 

 

骨吸収抑制薬の中でも一番強い注射を使用するので、血液中のCaはどんどん骨に流れていくため、血中Ca値※は低下していきます。 

 

※Caは身体にとって大切なミネラルの一種で、低下すると死に至ることもあります。 

常に血中Ca値を測定しながら治療を進めていきます。 

 

ですから、この注射をしている間はデノタスチュアブル配合錠(CaとビタミンDの合剤)服用していかなければなりません。 

 

私は2021/1まで14か月続けましたが、この副作用の顎骨壊死・顎骨骨髄炎こしてしまったようで、一時中止するのか?そのまま続けるのか?先生と相談しているところです。 

 

この注射の一番難しいところは、注射を中止すると代謝回転の破骨(骨吸収)進んでしまうことです。もし中止する場合は、何らかの破骨(骨吸収)を抑制し、する薬が必要になることですが・・・。 

 

女性ホルモンが低下してくると、骨粗しょう症が進むことは知られています。 

 

骨粗しょう症の薬 

  1.  ビスホスフォネート(BP)製剤 
  1.  活性型ビタミンD3製剤 
  1.  女性ホルモン製剤 
  1.  選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM 
  1.  デスノマブ(私が使用している注射) 
  1.  低カルシウム(Ca)血症の治療 

などがあります。 

 

顎骨壊死の副作用のあるビスホスフォネート製剤と私の乳がん(HER2)には使えない女性ホルモン製剤以外を考えなければならないことです。

ビスホスフォネートはもっとも骨代謝回転への作用が強いので、使えないのは困ったものです。 

 

抗がん剤の点滴をやめてみると、身体はどんどん元に戻っていきます。

身体から抜けていくのがわかります。

あんなにしゃがむのがつらかったのに、難なくしゃがめるし、立ち上がりにも苦労しなくなります。身体が段々軽くなっていくようです。 

髪の毛も前髪とてっぺんの毛が少しずつ増えてきました。 

2年半ぶりに美容院に行き、柔らかくなった髪の毛の先を切ってもらって、ちょっと古いですが、白髪のベッカムにしてもらいました。

そのまま知り合いの誰にも会わずに家に帰ることができましたが、やはりまだまだ、いや、ずっとカツラで行こう!という決心は変わっていません。

仕事をやめたら、地毛に戻るつもりです。 

 

身体はどんどん楽になっていきますが、抗がん剤使用していない不安(転移した細胞がここぞと増殖するのではないか)は常にあります。

定期的に検査するとはいえ、不安です。 

いつ死んでもいいの!といっている割には不安なの?と思われるでしょうが、高齢者が、私はいつお迎えが来てもいいのよ~といいながら、定期的に通院しているのと同じだな~と思います。

どこか吹っ切れていないですね!! 

 

がんの治療については一応これで終了です。また何か変化があったら書くことにします。 

 

では来週も前向きに!!