72 車酔い
車酔いのメカニズム
私は小さいころから車酔いをするので、なるべく自分で車を運転することにしています。
なぜか自分で運転して車酔いになった事は一度もないのですから不思議です。
生まれた時から、両親そろって車の免許を持っていて、どこに行くのも車だった上に、毎週日曜日は海や山に連れて行ってもらっていたので、有無も言わさず車に乗らされていました。
海に行くのはまあまあ高低差のない道なのですが、山に行くときは、東京から、なぜか碓氷峠を越して行くことが多かったのです。
碓氷峠はご存知の通り、カーブが全部で45か所あり、ヘアピンカーブも相当あって、車酔いにとっては地獄の峠と私は思っています。
家を出る前には、必ずエチケット袋(当時はビニール袋に新聞紙をたくさん入れたもの)持参で、姉兄たちは私の顔色が青白くなってくるや否や、その袋を出すのです。
両親は峠をゆっくり登れば、私の車酔い被害が少ないのを知っているのに、ヘアピンカーブを楽しむかのように左右に私の身体を揺らせました。
下を向いては行けない!背中を付けるな!などの注意は全く効果がなく、毎回車酔いを起こしました。
食事をしてようがしてまいが、気持ち悪さは変わらず、最後の胃液が出切るまで吐かないとおさまりませんでした。
我が家は18歳になると免許を取りに行く(浪人中は禁止)慣習があり、私も自分で運転したいがためにすぐに教習所に通いました。
以前もブログに書きましたが、昔は仮免許で公道を走ることができました(今の東京では怖すぎますが・・・まだあまり車の混雑がなかった時代)ので、仮免を取ると猛特訓が始まります。
また、運転免許を取得すると最初に遠出させられたのです。
私の時はあんなに嫌がっていた碓氷峠でした。
免許取り立てには難関の道です。
何しろ運転当初から周りに怒られないよう、緊張して気を使っていたので、ヘアピンカーブも何のその、あっという間に峠を越してしまいました。
気が付くと、車酔いしていない!!!!
なんと車の運転は楽しいものだと思いました。
あなたは車酔いをしますか?
18歳以上の大人を対象にアンケートを取ると、とても酔いやすい、たまに酔うは、なんと7割もあり、男女比では圧倒的に女性に多いとされています。
年齢で見ると、小学校高学年くらいから酔う人が増えてきて、中学・高校生でピークに達します。
車酔いの症状はすべて自律神経の異常によって引き起こされるので、自律神経が不安定になる思春期は酔いやすい傾向にあります。
血圧の変動と自律神経の関連がわかっているのですが、女性は血圧が下がりやすいと言われています。
車酔いのメカニズムは
- 目から入る視覚情報と内耳の三半規管・耳石器が感知する加速度の情報にずれが生ずる。
- 情報が快か不快かを判断する偏桃体が、海馬の中にある過去の情報と照らし合わせて、不快と判断する。
- 自律神経が以上に興奮し、車酔いの症状(顔面蒼白、冷や汗、唾液分泌、血圧変動、むかつき、嘔吐など)が生じる。
自分が運転するときは、自分の思った通りに景色が動き、回転や加速の予想ができるので、情報のずれは生じないので、酔うことがないのです。
また、ずれをどのくらい敏感に検知するか、その情報を快・不快と判断するかは個人差があるようです。
対策はいろいろありますが、酔い止めの薬を服用することが、一番です。
車酔いは病気ではなく、体が未知の動きに適応しようとして起こるものなので、成功体験を積んで、慣れることが一番だとのことです。
が、私は誰よりも長く車に乗ってきましたが、未だに慣れることなく、自分が運転しないときは必ずと言ってよいほど酔います!!
経験上では山に登るときの方が酔いやすいです。碓氷峠のような未知の山道ではないのに。車に乗るときは車酔いのことを忘れていることも多いので、精神的なストレスが原因ではないと思いますが、必ず酔います・・・。
では今日も1日前向きに!!