一寸先はヤミがいい

〜薬剤師ガンサバイバー 今日も前向きに〜

67 薬剤師あるある(9)

f:id:aoi_fukurou:20211002212900j:plain

糖尿病

コロナ禍になって、丸2年以上が経っていますが、おうち時間の増加とともに、糖尿病痛風脳卒中脳梗塞と脳内出血)が激増しています。

 

このコロナ禍では、病院に行きたくない、検査をすぐにしてもらえないなどの心配事が多くなり、身体の異変を感じつつも受診しない方も多くいらっしゃるように思います。

 

それに引き換え、TV番組は相変わらず食べ物関係の番組が多く、私など高齢者にとっては全く見たくない番組もたくさんあります。

今は外出することができないのと、番組制作者側の費用も抑えられるのでしょうか、食べ物に関心が集中し、食べ物摂取過剰になりがちです。

 

約10年くらい前より、駅前の商店街に食べ物屋さんが増えたな~と何となく感じてはいたものの、できてはすぐ消える店がどんどん増えていることが顕著になったのは、コロナ禍になる前の2年くらい前からでした。

 

私の住んでいる最寄り駅周辺では小さな商店が壊され、大きな一軒家が壊されて、建ち始めた当初はマンションだったのが、今ではワンルームマンションの数が急激に増え、町はすっかり若者の街に姿を変えました。

それと並行して、若者好みの居酒屋や食べ物屋が特に増えたように思います。

 

私の薬局の近くも大きな一軒家(住宅地なので、一軒が大きい)が壊されて、マンションがどんどん増えて、街の人口が急激に増加しました。

それに連れて来局する患者さんの平均年齢が低下し、サラリーマンや若いサラリーマン家族がどんどん増えているように思います。

またその方々は、家族構成が変わる(増⇔減)と住居を変える傾向があり、知らない間に引っ越していた、なんてことがしょっちゅうあります。

 

マンションから一軒家へ、一軒家からマンションへ・・・

都内では大きな一軒家に住むことは許されないようです。

 

昔からいらしたなじみの患者さんは高齢になるにつれて、連れ合いを亡くして一人住まいになったり、子供が独立して家を建てたり、マンションを購入しているためなのか、同居はできないなどの理由により、高齢者一人暮らしの一軒家がたくさんあります。

一軒家暮らしは高齢者にとって維持していくのに困難な問題が多く、自分ひとりでは何もできない状態になってしまうのです。

病気になって初めて子供や周りの方が気付くことが多いです。

そうなると、どうするかと言えば、高齢者を施設なり、コンパクトで安全なバリアフリーの住みやすいマンション(高齢者専用賃貸住宅・サービス付き高齢者賃貸住宅)に移り住むようになります。

昔なら、子供が親を引き取って面倒を見ていたのですが、現代では困難な状況(子ども夫婦が共働きや高齢者自信がそれを望まない)です。

結局、固定資産税の高い大きな一軒家は空き家となり、売ることになるのでしょう。

そしてそれは何個かの住宅やマンションへと姿を変えていきます。

1人しか住んでいなかった場所に何十人、何百人が住むようになり住民数が増加する仕組みです。

 

というわけで、若い人々が薬局に多く来局するようになりました。

この頃特に目立つのが、糖尿病です。

 

日本人などのアジア人種は、欧米人に比べて体質的にインスリン分泌の能力が低く、また、腸のまわりに付着して、糖尿病発症リスクを高める内臓脂肪や肝臓、筋肉中にたまる異所性脂肪と呼ばれる危険な脂肪の蓄積が進みやすい体質を持つと言われています。

 

dm-net.co.jp

 

今や国民病とまで言われているこの糖尿病は、食の欧米化によってもたらされたと言われています。

日本人は農耕民族で、質素な食事をしていたため、インスリン分泌能がもともと弱いと言われていますが、昔の人は白米を中心に食べていたと思われますので、血糖値は今と同じに上昇していたと思われます。

ところが、現代のようにスイッチ1つでなんでもできるわけではなく、毎日相当な重労働を強いられていました。

血糖値が上昇しても、インスリン分泌能が弱くても、身体を使う運動が十分であれば、糖尿病にはなりにくいはずです。

 

インスリン抵抗性  インスリンが分泌されていても筋肉や肝臓でうまく使われない

インスリン分泌低下 インスリンが必要な量だけ分泌されない。

 

f:id:aoi_fukurou:20211002214508p:plain

 

肥満は栄養過多な食事により内臓脂肪がたまり、アディポネクチンという動脈硬化を防止する物質が作れなくなり、インスリン抵抗性を強めてしまうのです。

肥満が続くと、膵臓からのインスリン分泌能を弱めてしまうのです。

 

www.youtube.com

 

f:id:aoi_fukurou:20211002214531p:plain

 

糖尿病の血液検査には空腹時血糖HbA1c(ヘモグロビン エーワンシー)があります。

空腹時の血糖値は110mg/dL以上で高値(100109は正常高値)となります。

ヘモグロビンは血液中の赤血球を構成するタンパク質で、肺で酸素を受け取り全身に酸素を運搬して行き渡らせる働きを担っています。

「ヘモ(ヘム)」は鉄原子を中央に配した構造で、この鉄原子に酸素が結合します。

またヘムが赤い色素であるために血液は赤くなります。

「グロビン」はタンパク質です。

ヘモグロビンは血中の糖とも結びつきやすく、とくにブドウ糖と結びついたものをHbA1cと呼びます。

この値は過去1~2か月の血糖の状態を反映する値とされています。

HbA1cの正常値は4.66.2%ですが、特定保健指導の基準値は5.6%未満です。

 

現代人は栄養過多な食事に加えて、毎日の生活で身体を使うことがあまりなくなっています。身体を使わないので、食事摂取量を減らせばいいのではないか?と思われがちですが、人間には必要な量の栄養素があります。

 

f:id:aoi_fukurou:20211002214621p:plain

 

blog.livedoor.jp

 

現代人は野菜と脂質はたくさん摂取しているものの、たんぱく質と鉄分が不足していると言われています。

 

タンパク質と言うと、みなさんはすぐに筋肉ムキムキの人達が飲んでいる、プロテインの粉を思い出すかもしれませんが、よほどのたんぱく質不足でない限り、食事で十分に摂取することができます。

卵や肉(どの肉でもよいですが、パン粉をたっぷりつけて油で揚げるものは避ける)、豆腐や納豆など、日本には数々のタンパク質製品があります。

 

昔は卵をあまり食べすぎると、コレステロールの値が上昇すると言われて、1日1個~2個と言われていましたが、2013年に米国心臓病学会が「コレステロールの摂取制限を設けない」としました。

その2年後、2015年には、米農務省と保健福祉省も、コレステロールの摂取制限をガイドラインから削除しました。

日本でも厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で、コレステロールの摂取基準が撤廃されました。

そのいずれの理由も「コレステロール摂取の上限値を算定するのに、十分な科学的根拠が得られなかった」ためでした。

ですから卵は制限なく食べられる良質なタンパク質と言えるでしょう。

 

president.jp

 

また、意外と知られていない鉄分不足ですが、次の話題にすることにします。

 

では今日も1日前向きに!!