64 適者生存
種の起源
チャールズ・ダーウィンが「種の起源」の中で、
「強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ」
と言っています。
また、ハーバート・スペンサー(イギリスの哲学者)の造語で、適者生存又は再適者生存
という言葉の方がわかりやすいと言われています。
「《survival of the fittest》生存競争で環境に最も適したものだけが生き残って子孫を残しうる」
「いかなる環境にあっても、その環境に適応していくこと」が、人間の「進化」であり、そして、いつも「他者と、自分以外のすべてのものと、支えあうこと」こそ、自己が進化して、生き残ることである、といっているのではないでしょうか。
私は長い間生きてきましたが、最近の約30年間の身の周りの環境変化の速さは、その前とは比べ物にならないと思っています。
環境に合わせることが得意で、好んでする私ですが、この30年の変化にはずいぶん苦労しています。
パーソナルコンピューター(PC)のApple IIが1978年発売され、携帯電話がこの世に出たのが1987年です。
PCを自分で使い始めたのが1980年くらいで、携帯電話はメールが使えるようになった1997年くらいからです。こんなに便利なものがあるのか?と驚きでした。
初めは使い方が良くわからずに取扱説明書やお店で教えてもらったりしましたが、段々と慣れてきたと思うと、次々に便利なものが登場してきました。
子どもたちは生まれた時からこれらがあったのですから、説明しないでもすいすい使いこなしてしまいます。
マニュアルとオートマチックという比較がありますが、この子どもたちはマニュアルを知らずに、最初からオートマチックで本当にいいの?と心配した時期もありましたが、今ではそんなことを心配する暇もないほど、どんどん進化しています。
PCも携帯もない生活だってできるし、その方が楽しい!!という人もいますが、やはり社会は、これらがあるのを基本として変化していくのだと思います。
今高齢者がいろいろな手続きに困っているのも、どんどんこれらを基本として社会が変わってきているからです。
㊽のオードリー・タン氏の話の中に、高齢者が使えないAIではダメだ!と言っていますが、
高齢者にとってAIの概念がないので、これはかなり困難なのではないかと思います。
ですが、実現しなくてはならない課題ですね。
スマホを持たない生活は、考えられなくなってくるのだと思います。
これらが生まれた時から存在していた年代の人たちには、高齢者がなぜわからないのだろう?と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
高齢者の代弁をさせてもらうと、高齢者は、紙が好きだし、窓口や電話が好きです。
スマホのあんなに小さい画面で、良く文章が読めるものだと思っています。
相手の顔も知らないで、信用しろ!と言うのが無理なんです。
私は若い人達から教えてもらうことで、学んできましたし、たくさん失敗もしてきましたが、
この途中で、ダーウィンやスペンサーの言葉を思い出していました。
環境の変化について行こう!適応する努力をしよう!と
そこにこのコロナ禍です。
おうち時間が多くなり、PCやスマホを使う機会もグンと多くなりました。
買い物に出るのは最小限の時間で。
ほとんどのものはPCで買うようにしています。
昔は配達してもらうと日時や時間を決めなくてはならず面倒でしたが、今は家にいる時間が増えたので、楽になりました。
また置き配なるものが登場し、益々便利になっています。
こんなに便利になって大丈夫?
とまたマニュアル好きの高齢者は、つい考えてしまうのです。
SDGsな社会を目指して、料理は自分で作りましょう!!
と言いたいところですが、飲食店の方々のことを考えると、複雑です。
まだまだ環境の変化に適応するまでには至っていませんが、もともと機械や電気が大好きだったので、何とかここまで来ましたが、今後はさらに変化が加速すると思われますので、認知症になんてなってはいられませんね!!
では今日も1日前向きに!!