一寸先はヤミがいい

〜薬剤師ガンサバイバー 今日も前向きに〜

2 治療開始

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前回お話したように、乳がんステージ4と診断されてからの経過です。

 

肺の手術

まずは肺に転移した乳がん細胞(どこにあっても転移なら乳がん細胞になります)を手術で除去し、退院したのは、最初のがん宣告から1か月半後のことでした。

 

その頃から、腰椎の椎体に転移した癌が大きくなり始めたようで、神経の痛み(坐骨神経痛)で歩けなくなり、車椅子での移動を余儀なくされました。

薬(リリカ)でなんとか痛みを抑えつつ、みんなに協力してもらい、仕事に復帰しました。

幸い職場が家から近かったこと、あまり歩かなくて良い仕事だったのでなんとか続けられました。

あまりの痛さに知り合いの方にお願いし、鍼治療がとても有効でした。

歩いている人を見ながら、なんでみんな普通に歩けるんだろう?

と不思議でたまりませんでした。

 

カツラの購入

退院してまず私がしたことは、カツラの購入です。

今後抗がん剤の副作用で毛が抜けることはわかっていましたので、早くカツラをつけたい!と思いました。

今のカツラは素晴らしく、人工毛髪に人間の毛髪をうまく取り入れて自然な毛に仕上げているので、とても気に入りました。

何十年前に成人式の写真を撮るために母が買ったカツラとは大違い。

つけてみると、これが簡単!! 死ぬまでカツラで行こう!

白髪の多くなった毛髪を染める手間とお金がかからない!毎朝整髪しないでいい!

なんと素晴らしい〜〜。

ということで、毛の生えてきている今も毎日カツラ! ポン、ポン、ピタッ!

 

乳がん治療の流れ※

① 手術

放射線

薬物療法(化学療法・抗がん剤):※細胞障害性抗がん剤・※分子標的薬

ホルモン剤

 

私の場合は、ステージ4なので、手術・放射線はあとで考えるということになり、まずは延命や症状緩和の目的で、薬物療法(細胞障害性抗がん剤を始めました。

 

※ 細胞障害性抗がん薬

正常な細胞にも障害を与えるため、患者さんにとって好ましくない「副作用」が現れます。

「嘔吐」や「吐き気」などの副作用をコントロールする薬が開発されていますが、脱毛は避けられません。

※ 分子標的薬

がんの増殖やがんを攻撃する免疫に着目してがんを攻撃する薬です。

乳がんの場合は細胞診でHER2(ハーツー)が陽性であれば使用できます。

正常な細胞に障害を与えないため、副作用も比較的軽度です。

 

最初の抗がん剤開始 

乳がん細胞にはいろいろな種類があり、細胞を取って検査するのに2か月くらいかかと言われました。

その結果を待っている間にもがんは増殖してしまうので、まずは乳がん自体を小さくすることと全身にまわっているがん細胞を死滅させる目的で、細胞障害性抗がん剤治療を開始しました。

最初のがん宣告から2か月後のことでした。

 

乳癌診療ガイドライン(※)AC療法 を1回/3週間 4クール

※ 日本乳癌学会 乳癌診療ガイドライン http://jbcs.gr.jp/guidline/2018/

 

まだ坐骨神経痛は続いていました。

 

次回は抗がん剤の副作用の話をします。

では次回をお楽しみに!今日も1日前向きに!!